軽快に暴走するエッセイ

延長戦に入りました
延長戦に入りました (幻冬舎文庫)
著者:奥田英朗, 出版年:2003,出版社:幻冬舎


内容と感想
スポーツにまつわる内容の笑えるエッセイ。著者は空中ブランコ→8月3日の日記へ)とイン・ザ・プール→8月1日の日記へ)の奥田英郎さん。
  文庫が出たのは最近ですが、このエッセイは、小説デビュー以前(93-97年くらい)に書かれたものなので、話題は古いです(野茂の大リーグ挑戦とか)。個人的には、50メートル走のタイムでその人の性格を当てる話が面白かったです。
 エッセイの雰囲気としては、「中島らもの明るい悩み相談室」に似ています。(そういえば、中島らもジャイアント馬場の話題を書いていたな。)軽快な文体と、ちょっとした瞬間の複雑な感情をうまくとらえた表現に、その後のヒット小説につながるセンスを感じました。