Wiiの定価は最安1500円。

PS3はせっかくの高性能が廉価版6万2790円の衝撃価格で吹っ飛びました。
この価格がさらに安くなるかも?という記事がありました↓。


テクノロジー : 日経電子版

「しかし、価格については、マイクロソフトがPS3のリリースにあわせて「Xbox360」を値下げすると予想したうえでの、フェイクである可能性も十分にある。ロンチ時に200万台、年末までに400万台、来年3月末までに600万台と、PS2の2倍のペースでPS3をリリースしていく強気のスケジュールは、現時点の価格帯とタイトルのラインナップの弱さからでは、たとえ供給はできてもユーザーの購入という面で現実的に達成が可能な数字とは思えない。東京ゲームショウの頃に、突然、価格の引き下げを発表して不意をつくということも当然あり得るだろうと思われる。」


とのこと。
この価格がフェイクである可能性は極めて低いです。
なぜなら、もしもこの価格がフェイクならソニーは今期下方修正を余儀なくされるからです。

先日の日記でPS3の価格がソニーの決算報告と来期予想から推算できることを書きました。
2006-05-09 - Doctorbird


上の日経の記事では、
「来年3月末までに600万台………たとえ供給はできてもユーザーの購入という面で現実的に達成が可能な数字とは思えない。」


と書いてありますが、これは誤解です。
ユーザーに購入されなくても600万台作ればとりあえず工場出荷時点で「売上げ」にするか、在庫資産としてあつかうことで今期の予想決算は達成できます。
(当然、この戦略はそのうち破綻するんですが。。。)
つまり、ソニーとしても600万台売り切ろうとは思ってないはずです。


話を元に戻して、PS3のサプライズ値下げがありえるか?ですが、

計算は簡単です、今期の予想で600万台生産出荷ですから、1万円下げるごとに600億円の赤字拡大です。では、ゲーム部門のこの赤字をうけとめる体力が今のソニーにあるのか?
ただでさえ全体で赤字予想ですから、無いでしょう。


可能性としては、
①11月までに、テレビ部門など他部門で大ヒットがおこってソニーPS3赤字を許容できるようになった場合。
②さらにPS3のスペックダウンをはかる場合。


②は、ソニー内部ですでに検討したんでしょうね。それが限界までスペックを削った今回の廉価版が誕生した背景だと思います。
あとは、ワールドカップ需要による①が最後の望みですね、、。


ちなみに、気になるWiiの価格ですが、これも遅くとも5月末には決定するはずです。
なぜなら、任天堂も上場企業なので、今期の決算と来期予想を出します。例年5月末です。
当たり前ですが、来期予想を計算するのにWiiの価格を決める必要があります
任天堂ソニーほど細かい数字は発表しませんが、おおよその価格は来期の予想数字から推算できるはずです。


個人的には、今までの諸情報からWiiの順当な予想定価は2万5000円だと思います。


ここでもPS3と同じ論理でWiiのサプライズ値下げ可能性が探れます。
③DSなど他部門で大ヒットがおこって、Wiiの赤字を許容できるようになった場合。
Wiiのスペックダウンをはかる場合。


④は無さそう。おそらくWiiコンが充電式ではなく乾電池式なこと、DVD再生機能が無くなったとおもわれること等は任天堂がすでに限界までスペックダウンした結果でしょう。


では、③は?
DSは現在絶好調です。北米・欧州でも同様のブレイクを見込んだ来期予想を立てれば、Wiiが利益を生まなくても任天堂としての今期の利益を維持することは可能かもしれません。(任天堂としては円高がきついですが。)
もし、勝負を初年度にこの賭ける選択をすれば、
Wiiの予想価格は19800円だと思います。
従来はこういう選択はありえなかったんですが、岩田社長になってから変わったからありえます。


ちなみに、私の予想では、ソニーPS3事業で年1411億円の赤字を出します。
任天堂
○おなじ赤字を許容する○Wiiを来年3月下旬までに600万台販売○Wii原価2万5千円程度
を仮定すると、、、
Wiiの定価は1500円になります。

この値段なら、メチャクチャ売れるだろうな。